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喘息(小児・成人)

① 発作が月1回以上あっても2割弱が「発作予防薬を服用していない」

診療ガイドラインでは、発作時に使う発作治療薬と、発作がない時に使う発作予防薬(長期管理薬)の2種類を明確に分けています。そして月に1回以上発作がある、すなわち喘息のコントロールがうまくできていない場合には、後者の発作予防薬を定期的に使用することを推奨しています。

ところが実態(※)は、患者の47%(成人で55%、小児で38%)が「ゼーゼー・ヒューヒュー」する発作が月1回以上あるとしていますが、その17%(成人で15%、小児で21%)は「発作時以外の薬」を何も使用していません。週1回以上発作がある患者に絞っても、15%(成人で13%、小児で19%)は発作時に使う発作治療薬しか使用していません。

②発作が月1回以上あっても3割弱が「発作治療薬を服用していない」

診療ガイドラインでは、発作時に使う発作治療薬として推奨する吸入薬や飲み薬、貼り薬を具体的に記載しています。

ところが実態(※)は、患者の47%(成人で55%、小児で38%)が「ゼーゼー・ヒューヒュー」する発作が月1回以上あるとしていますが、その26%(成人で25%、小児で28%)は「発作止め」を全く使用していません。週1回以上発作がある患者に絞っても、17%(成人で17%、小児で17%)は発作治療薬を服用していません。

③いまだに発作治療薬を予防薬(発作時以外で使う薬)として定期的に使っている

診療ガイドラインでは、前述のとおり発作治療薬と発作予防薬を具体的に分けて記載しています。たとえば同じβ刺激薬でも短時間作用型は前者に用い、長時間作用型は後者に用います。発作のないときに発作治療薬を使うのは副作用の問題が大きくなりますので、使い分けなければなりません。

ところが実態(※)は、患者の16%(成人で23%、小児で10%)がメプチン、サルタノール、ストメリンDといった短時間作用型β刺激薬を、発作時以外で定期的に使用している可能性があることが分かりました。

※実態の値(%)は本調査結果からの引用です。調査規模は医師1032人、患者8240人ですが、医師調査は自発的郵送返信、患者調査はインターネット調査で行ったため、必ずしも全国の実態を代表していない可能性があります。

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